Workers "CAT DAY Painter Pants, 9.5 oz Indigo Denim"
BIC MA ?のようなPAY DA ?のような・・・自分のイメージする「典型的なペインターパンツ」を作りました。
裾幅23.5 センチ。WORKERS のラインナップではかなり太めですがペインターとしては標準的な太さ。
フロントはボタンフライ。小さい方のボタンも刻印は無しですがメッキ別注で作りました。ヒヨクを止めるステッチは妙なぐにゃぐにゃした形。ここは古着の HERCULES を参考に。
せっかくやるならとサイズネームも新しい物を作りました。古着でたまに見かける「外にサイズついちゃっててかっこいい」を真似して。邪魔なら切り取ってください。
悩んだのがステッチ/カンドメの色。参考にするオリジナルはオレンジ糸で全体を縫って、ポケット口の補強はUFOリベット、ベルトはやはりオレンジ色でカンドメ。これをそのままやると、どうも子供っぽい。
ポケットのUFOリベットも、いくら先がとがってないとはいえ金属リベットがむき出しで後ろポケットについているのは周りを傷つけないか気になるので今回は無し。
そこで、全体はホワイトのステッチ。最初、カンドメをすべて赤で打ってみましたがまだ違う。派手すぎる。そこで、ベルトループのカンドメ糸も生地同色に変える。ポケット口の赤カンヌキは残す。小股(フロントの一番下)のカンドメも変に目立たないように生地同色に変える。サンプルが上がる度、違うなと必死にハズキルーペかけながらカンヌキ外した甲斐あり、バランスよく仕上がりました。
9.5 デニム。タテに複数の太さ・異なる形状の糸をある比率で設定する。
さらにヨコ糸には生成りではなくうっすら色をつけ、この糸も1種類ではなく複数種類を打つ。
細かい番手や糸形状は秘密なので説明をぼかしましたが、昔だったら「糸が同じ品番でも微妙に違ってしまった」をあえて、「複数の仕様違い糸を使う」ことで再現しています。
通常、10 オンス程度 というと、タテ・ヨコ共に10 番ぐらいの糸を使い、「綺麗すぎるんだよな〜」となりがち。それと比べると本当に表情 があって「古着でこういう生地あるな〜」と感じます。
製品はOW済です。

久しぶりにペインターパンツ。それも丸みのポケットデザインで、PAY??? BIG???のような。
私はどうしてもヘラクレスや、PAYDAYでも強烈に古いのが好きで、カクカクしたポケットが好きでした。が、春にCAT DAYを作って以来「もう少し、私が若かったころには普通に買えた年代の古着をモチーフにしてみたいな」と感じて形にしてみました。
股上は33センチ程度なのである程度深い。これが昔だったら妙に浅くしてしまったりしたのでしょうが、今は「そのものらしい普通のパターン」を目指しています。ワークパンツは股上もある程度深くて、裾が太くてゆったり目が普通です。

デニムは生地屋さんが「とある古着風」に作ったデニム。
良い感じにネップが入った糸。さらに糸も複数を使うことで、古着のムラ感を出しています。糸の種類は聞きましたが、一応、企業秘密でしょうから内緒です。

フロントボタンフライ。ヒヨクを見返しに止めるぐにゃぐにゃステッチあり。ここは
ヘラクレスの古着を見て真似したところ。
ヒヨクの止めは古くはクラシックなトラウザーズから、ミリタリーのチノパンにもあり、ワークパンツも形を変えながら残っていた部分。ふる〜いリーバイスは、この止めステッチを隠しではなくぶち抜きでしていました。なぜなら、リーバイスのジーンズは「見返し」という部品が無かったので止めるには身頃にぶち抜くしかなかったからです。
で、そのぶち抜きもやめてしまったのがリーバイスのジーンズ。ヒヨクの止めステッチ一つでも、色々な設計思想があったというお話。

おなじみ、CAT DAY刻印入りボタン。今回のパンツは私が文字部分を塗ります。(次回、カバーオールからはメッキは同じで塗り部分がエナメル塗装)

小さいボタンは二本爪のドーナツボタン。こんなものも別注しないと無い今の日本・・・まぁ、ある意味、はるか昔、今よりものづくりにロットが必要だった時代に戻ったというか。
私なんかは「ロットが要る?だったら作ってやろうじゃないか!!!」と変にやる気が出るから良いのですが。それを繰り返し使ってペイしようとかいう考えが無いのはビジネスが下手というか、趣味を仕事にしたからです。

腰帯は「上下環縫い」。帯付けミシンは基本、4本針が入ります。左右に、1/4インチ幅、真ん中が1インチ。その、一番左と、右から2番目の針を使ってつけている帯付け。
帯先まで環縫い(チェーンステッチ)が泣かせる部分。うまい、実にうまい。私が最初にジーンズ作ってつまづいた部分。当時の勤め先のミシンはラッパ(金具)の取り付け方法が、この帯先環縫い重視に改造してなかったのでそれはできなくて当然だったのです。
で、今もお願いしている工場さんにやり方を見せてもらって、改造して、やっとできるようになりましたが・・・今思い出しても難しかった。当時、近所の工場にお勤めだったNTM君はこの部分を縫うのに、指をぎりぎりまで入れすぎて怪我してました。それでも、ばんそうこうで仕事するのはさすが、元自衛隊だな・・・と感心したような、病院行けよと思ったような。
今ならうまくできるでしょう。きちっと折って、左手に持った身頃を押し気味に初めて、数針縫ったら前引きのローラーを上げ(つまるので)、さらに数針縫って、前引きローラーの下まで帯先がきたらまたローラーをおろして縫う。う〜ん、縫った人ならわかるはずですが、縫わない人には「何言ってんだ?」というお話でした。

コインポケット部分のカンヌキは赤。デザインのアクセント。

でもループ部分は身頃の生地に色合わせ。
最初、全部青で縫ってみると・・・デニムは沈みすぎ、白は浮いてる。泣きながら全部外して(老眼なのでつらかったですが、工場さんにやってもらうのは申し訳なくて)今度は、全部赤で縫ってみる・・・今度は派手すぎる。
で、また全部外す。外してから「そうだ、ループと小股だけ身頃合わせで、他は赤なら・・・おい、ポケット口外すんじゃん無かった!!!」とか、右往左往した部分です。
が、試行錯誤したおかげで絶妙に古着っぽい可愛さと、バランスの良さが活きていると思います。

ワークパンツの見どころ、バックスタイル。
特徴的なのがヨークがあること。ワークパンツというとヨーク無しが多いところ、トリプルステッチの力強さも出したくヨーク有のデザインにしみました。

丸みのあるポケット。ポケットの下半分は補強布あり。ここが縮率が違うのでポケットに皺が出ています。この皺が後々色落ちしていくと立体的になります。

これも作りました、サイズネーム。なんでも良いといえば良いのですが、古着のこういうなんてことない部分を見て「かっこいいなぁ」と思うのです。
サイズネームが外に出ていれば、棚から探しやすいだろうという合理性。
フラッシャーもド派手。服のタグが外にでかでかと出ているというのも、アメリカ的な広告至上主義を感じます。でも、そこがかっこいい!と思うのは、我々がアメリカに洗脳?された世代だからでしょうか。

右わきにツールポケット。縦長のものが入ります。個人的には折り尺入れてて折ったことがあります。

左側にはハンマーポケット。これは確かに使えます。ただ、右利きだと最初はつい、右のツールポケットにハンマー入れようとします。若いときは何事も「やってみよう!」で、家の壁縫ったり、たたみはがして板の間にしたりしたときにワークパンツもはいて実際作業してみました。
確かにゆったりしていて作業はしやすかった。壁に漆喰を塗ったり、床にペンキを塗ったのがついても洗えばほぼ落ちて。少し残ったペンキがまた良い雰囲気でした。

後ろ中心のループオフセット。昔々、厚みのある部分にカンヌキを打つのが難しかった時代の名残。今は全然、分厚いところも縫えますが。
素材 9.5オンス・コットン100%・インディゴデニム
附属 CAT DAY刻印入りボタン
縫製 主要部綿糸
MADE IN JAPAN
30 ウエスト77.0�� 股上(前32.0cm,後42.0cm) レングス83.0cm ワタリ幅31.5cm スソ幅21.0cm
32 ウエスト82.0�� 股上(前32.5cm,後42.0cm) レングス83.0cm ワタリ幅32.5cm スソ幅21.5cm
34 ウエスト87.0�� 股上(前33.0cm,後43.0cm) レングス83.0cm ワタリ幅34.0cm スソ幅22.0cm
36 ウエスト92.0�� 股上(前33.5cm, 後43.5cm) レングス83.0cm ワタリ幅35.5cm スソ幅22.5cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。